場面 緘黙 症。 緘黙症③ 緘黙症を治すためには

【大人は正しく理解しよう】場面緘黙症の子供の対応について

場面 緘黙 症

緘黙症とはどんな疾患? 緘黙症(英語:mutism)の人は「声を聞かれること」「話す姿を見られること」に恐怖を感じて、声を出せなくなってしまいます。 緘黙症には、「 場面緘黙症(選択性緘黙症)」と「 全緘黙症」という2つの種類があります。 場面緘黙症(選択性緘黙症) 場面緘黙症(選択性緘黙症)はある特定の場面、状況において、話す能力に問題がないにも関わらず、話せなくなってしまう疾患です。 一般的には「場面緘黙症」と呼ばれることが多いですが、医学的な診断名としては「選択性緘黙症」が用いられています。 以前まで、「場面緘黙症は大人になれば治る疾患」と考えられてきましたが、近年では、適切な支援がない状態でそのまま過ごした場合、長期にわたるストレス状況から、 うつ症状、不登校などの二次的な問題へとつながるケースも見られます。 海外の資料によると、たとえ話せるようになったとしても、成人後に社会不安障害などの不安障害に悩まされることも多く、早い時期からの適切な対処の重要性が強調されています。 全緘黙症 場面緘黙症(選択性緘黙症)がある特定の場面で話せなくなるのに対し、 全緘黙症はあらゆる場面で話せなくなる疾患です。 全緘黙症の発現率は、場面緘黙症(選択性緘黙症)よりも低いです。 緘黙症と内気、人見知りとの違いは? 緘黙症の特徴を聞くと、 えっ?それって、よくある内気な性格とか、人見知りとかじゃないの? と疑問に思う方もいらっしゃいますが、 緘黙症と内気、人見知りは異なります。 内気、人見知りというのは、多くの場合、最初は相手に不安を感じて話すことができないですが、慣れてくれば普通に話せます。 緘黙症は一度ある状況(相手・場所・活動など)で話せないと、その状況ではずっと話せません。 診断基準 精神疾患の診断基準には大きく分けて2つあります。 1つ目は、アメリカ精神医学会が出版している「 精神疾患の診断と統計マニュアル( Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:DSM)」です。 2つ目は、世界保健機関が公表している「 国際疾病分類(International Classification of Diseases:ICD)」です。 ある特定の状況、場面以外では話すことができるが、そのある特定の社会的状況、場面では常に話すことができない。 この疾患により、学業上、職業上の成績が適正に評価されない、または対人コミュニケーションを円滑に行えない。 この疾患が少なくとも一か月以上続いている。 場面に応じた知識があり、会話の楽しさを知っているが、話すことができない。 コミュニケーション症(例:小児期発症流暢症、吃音)ではうまく説明されず、自閉スペクトラム症、統合失調症またはその他の精神病障害の経過中にのみ起こるものではない。 内気な性格などの心理的な要因• 暴言を吐かれる、暴力を振るわれる、ネグレクトなどの社会的な要因• 扁桃体が過剰刺激されているなどの生物学的な要因 などの要因が複雑に絡み合って、生じていると考えられています。 また、入園・転校・ケガ・大切な人の死などがきっかけとなるケースもあります。 治療法 緘黙症の治療として、主に心理療法を行います。 心理療法にも色々な療法がありますが、効果的だとされている心理療法は「 段階的曝露療法」です。 曝露療法はエクスポージャー療法とも呼ばれ、不安障害、強迫性障害、パニック障害などの疾患で用いられる行動療法の一つです。 曝露療法では患者が不安や苦痛を克服するために、不安・恐怖を抱いているモノや状況に対して、直面させるという技法です。 段階的曝露療法では、不安を感じるレベルの低い状況から徐々に慣れされていきます。 最後に 緘黙症の社会的な認知度は低いです。 日本国内では発症率0. 2~0. 5%とされていますが、内気な性格・人見知りなどの性格と緘黙症の状態との区別は難しいため、 実際には潜在的にもっと多くの人が緘黙症の可能性があります。 また、緘黙症の人は問題行動をほとんど起こしません。 そのため、周囲の人間が緘黙の状態を「 治療が必要なもの」として認識しないことが多いです。 緘黙症は治療が可能な社交不安症の一つと考えられているので、適切な治療的介入を行えば、症状の改善が十分に可能です。 しかし、積極的な介入が行わなければ、症状が改善されずに固定化してしまい、成人後に社会不適応状態になって重大な悪影響を及ぼしかねません。 緘黙症の社会的な認知度を上げて、治療の大切さを広めていくのが必要ですね。 あわせて読みたい.

次の

緘黙症って何?~場面緘黙症Journal

場面 緘黙 症

この記事の目次• 場面緘黙症とは何か? あまり聞きなれない病名ですよね。 自閉症やアスペルガー症候群などに比べあまり広く知られていないのがこの場面緘黙症で「喋れないのは家庭環境や育児のせい」など、周囲の偏見で多くの親御さんが心を痛め悩んでいるのが現状です。 この場面緘黙症とはどのような症状や特徴があるのかご紹介します。 場面緘黙症の症状 場面緘黙症は普段は問題なく話すのに、学校や職場などの「特定の場所」で言わなければいけない状況にたたされると不安や緊張から声を発する事が出来なかったり、小声になったり、質問に対しての回答が出るまで時間がかかったりする状態を指し、不安障害の症状の一つとされています。 緘黙(かんもく)とは「押し黙る」「口を閉じて何も言わない」という意味で場面緘黙症は選択性緘黙症とも言われ、選択された場面や特定の人に対して話さない状態が1カ月以上続くことがあります。 この症状は2歳から5歳の間に発症するとされていますが実際は6歳から8歳の間に診断される事が多いようです。 これは言語や知能には全く問題がないうえに、生まれ持った性格(先天性)なものだと判断されてしまうため、普段生活しているうえではほとんど気付かれないからです。 「小さい頃、学校で友達や先生の前で話せなくて悩んでいたけど、大人になって初めて場面緘黙症という言葉を知った」「話せない自分が悪いのだと責めていたけど、場面緘黙症という不安障害の一つと知って、病気のせいなのだと分かったら安心できた」など、本人も大人になるまで気付かない事が多いようです。 場面緘黙症の特徴 場面緘黙症は人によって症状が違うことはあるのでしょうか?実際、場面緘黙症の方のさまざまな症状や特徴を調べてみました。 【場面緘黙症の特徴】• 普段、家族や慣れ親しんだ人とは問題なく話す。 むしろ、とてもお喋りであることが多い• 学校や公共の場で、言葉が頭に浮かんでくるけど緊張して声を発する事が出来ない• 学校のトイレに行きにくかったり、給食を食べられない、体育などで着替えが出来ない場合がある• 学校で全く話せない場合や特定の人だけ、または2、3人と小声で話すことができる• 話せない事から表情がこわばってしまう。 または無表情になってしまう• 幼い頃から喋らなくてもいいブロックやつみきなどの一人遊びが好きだった• 人との交流を避けてしまう傾向がある• 身体が硬直して思うように動かせないことがある(緘動)• 「話せない」という点から、学校での行事や活動などに対しても消極的になってしまう傾向がある• 自分から積極的に友達の輪に入ろうとはしない一方で、集団の中に身を置くのは苦にならず、傍らから眺めて楽しそうにしたりみんなの会話を聞いたり、非言語的手段(ジェスチャーや表情など)を用いてコミュニケーションを図ろうとする• 小さいことにも気をつかってしまう、繊細な性格。 また執着傾向、完璧主義、知的好奇心が旺盛・感性豊か、などの性格的特徴がある 場面緘黙症の発症率 場面緘黙症の発症率はアメリカの資料によると1000人に7人と言われているようです。 多くは幼い頃、2歳から5歳の間に発症するとされていますが日本では1000人に2人、または1000人に3人と明確な発症率の詳細はわかっていません。 また、男の子より女の子のほうが1. 5~2倍も発症率が高いようです。 場面緘黙症の原因は何か? 場面緘黙症は幼い頃に発症するというデータがありますが、では一体何故そのような症状が起こるのでしょうか?また、原因は何なのでしょうか? 本人による、気質の問題(遺伝的要素) 場面緘黙児は行動抑制的な気質を元々もっていると言われており、先天的に不安になりやすかったり、内向的な性格に多いようです。 また、脳の中の扁桃体の過剰反応により、人より数倍も不安や恐怖を感じやすくなると考えられます。 例えば一般的には不安に感じたり緊張する必要のない場所、人、状況で過度に不安を感じたり緊張してしまう状態を指します。 これは扁桃体の異常が原因とされているようです。 環境や言語問題 幼少期、引っ越しにより転園(転校)が多く新しい環境や言語(方言)の違いが原因となる場合や、言語の異なる外国に暮らしたり両親またはそのどちらかの母語が異なる場合に発言を要求されるとストレスとなり、場面緘黙症の原因となる場合があります。 また、場面緘黙症の20~30%は会話・言語障害を併せもっていると言われています。 このことによって余計に話したくても話せない状況が重なり症状の悪化に繋がってしまいます。 場面緘黙症を「家庭環境のせい」と誤解される方が多いですが両親のしつけや育て方で緘黙になってしまうわけではなく、また虐待やネグレクト、トラウマ(心的外傷)との因果関係も明らかになってはいません。 発症にはさまざまな要因が関わっており、子供によって発症要因は異なるのです。 場面緘黙症の主な治療方法 場面緘黙症はどのくらいで治るのでしょうか?ここでは4つの治療方法と、周囲の接し方をまとめてみました。 場面緘黙症はどのくらいで治るの? こちらは様々な見解があり適切な治療法を用いれば1~2年で克服できるというデータもあれば、特別なことをしなくても自然に治る場合、放っておいたら治らないという見解もあります。 しかし、自然と治ったという方をしっかり検証すると偶然行ってきたことが完治に繋がったり、偶然治療環境になっていたケースがあったそうです。 重要なのは、早期発見と対応力、周囲の大人の理解を深めることです。 そして何よりも両親が子供の気持ちに寄り添って一番の理解者になってあげることが大切なのです。 様々な見解がありますが、放置したり間違った方法での対処は症状改善が遅れるだけではなくうつや他の不安症状、不登校や人間不信など二次的な問題が発生する可能性があります。 治療開始は早ければ早いほど完治に繋がるのです。 4つの治療法 専門家の下での主な治療法は以下の4つになります。 遊びを通じて適応力や自己表現を養うものなので、子供に話すことを強制させたり、言葉での自己表現を強いることがないため負担なく楽しく治療を行うことが出来ます。 集団治療を行うことにより人間関係の構築効果も期待できます。 場面緘黙症の治療では、系統的脱感作と呼ばれる手法を用いられます。 系統的脱感作とは不安や恐怖が引き起こされる刺激群を特定し、自律訓練法などのリラクゼーション訓練や、リラックス状態になる訓練を行うことです。 不安を引き起こす刺激を段階的に繰り返し提示することで恐怖や不安反応などを克服する方法になります。 子供が抱える不安や恐怖が現実とどのくらい食い違っているかを日常を通して具体的に明らかにし、場面ごとに行動や感情のコントロールの方法を学びます。 これは不安や緊張感を和らげる薬を用いるもので、効果は個人差があります。 副作用の可能性もあるので分量や使用方法は主治医の先生と相談しながら使用しましょう。 場面緘黙症のお子様への接し方 場面緘黙症はその症状から「恥ずかしがり屋」「人見知り」「寡黙で無愛想」と周囲から誤解が受けやすいですが「話さない」のではなく「話せない」症状なのです。 症状改善のためには両親や周囲の理解が必要です。 ここでは3つの子供への接し方を紹介します。 話したいことが声に出ず、一番悩んでいるのは本人です。 強制させることによりますます話せないことによる不安や恐怖で症状が悪化したり、改善が遅れたりします。 大切なのは両親が子供の気持ちに寄り添い、一番の理解者になってあげることです。 重要なのは周囲の大人がきちんと理解してあげることです。 親戚や学校に場面緘黙症のことを知ってもらい、サポートや援助を受けられるよう両親が周囲へ連絡したりコミュニケーションをとっていきましょう。 大事なのは早期発見、早期治療です。 まずはかかりつけ医に相談してみましょう。 症状について詳しく聞いてもらい、しかるべき医療機関を紹介してもらうのがよいでしょう。

次の

緘黙症③ 緘黙症を治すためには

場面 緘黙 症

私は小学校の教員として約10年間現場に立っていました。 正直に申し上げて、当時の私に十分な「場面緘黙」の知識があったとは思えません。 名称こそ知ってはいたものの、大学では「子どもの病気、成長とともに治る」と学んだ記憶があった程です。 最終回では、教師として、また保護者として得た情報や経験をもとに、小学校教員の視点から「具体的な支援と対応」についてお話しします。 Aちゃんについては、前担任から「学校で話せるのはお友達のBちゃんだけ」と聞いていました。 「場面緘黙ですか?」と聞いたら、「家庭からそうは聞いていない」とのことでした。 Aちゃんは、教室でみんながワイワイやっていても、ひとり伏し目がちに座っている子どもでした。 声をかけると話せないわけではないのですが、本当に小さな声でひと言話すぐらいでした。 家庭訪問でAちゃんのお母さんと話しているときのことです。 お母さんが笑いながら「家では、ほんと、うるさいんですよ~。 そこのうちの子! 聞いてるんでしょ?」と言いました。 ドアの方を見ると、Aちゃんがこっそりのぞいていて、恥ずかしそうに、にこっと笑ったのが見えました。 学校とは違う、とてもリラックスした柔らかい笑顔に、私はちょっとびっくりしました。 とてもうれしくて、Aちゃんの可能性をみた気がしました。 Aちゃんの保護者はそれほど深刻に捉えておられない様子でしたが、担任としてできることとして、Aちゃんにとって安心できるクラス環境づくりをしたいと思い、次のようなことを行いました。 <席決め・グループ決め> 「席決め」では、唯一学校でもお話しができるBちゃんが必ずAちゃんの席の前後左右に来るように配置しました。 そうすることで、困ったときにAちゃんはBちゃんに相談できるという安心感が持てると思ったからです。 クラスの状況によって「席決め」は子どもたちの話し合いで決めたり、くじで決めたり、ということもありますが、このクラスでは担任の私が毎回決める方法にしました。 授業などの「グループ決め」の時も、配慮を行いました。 例えば、「好きな子と4人グループを作ってください」という場合、場面緘黙の子にとってとても酷な時があります。 「ひとりになったらどうしよう」という不安。 もちろん、「席決め」や「グループ決め」を児童が自由に行っても、いつも嫌な思いをするような子どもがいないようなクラスを目指すことが大切です。 <楽しいお話・じゃんけんゲーム> Aちゃんが「学校楽しいな」「今日は学校楽しかったな」と思えるように、クラスのみんなが笑顔になれるようなゲームやお話を、朝や下校前に取り入れました。 「楽しい」気持ちが、リラックスや安心感を生むと思ったからです。 私自身のドジ話やおもしろい話をすると、クラスが大爆笑。 クスクス笑うAちゃんの姿を見ては、心の中でガッツポーズをとっていました。 簡単なじゃんけんゲームもしました。 「先生にじゃんけんで勝てないと帰れませんよ」と言って、負けると列の一番後ろに行くルールです。 勝って「よっしゃ~!」と嬉しそうに帰っていく子どもたち。 負けて残念そうに列に並びなおす子どもたち。 Aちゃんはじゃんけんに負けて並びなおすほうでした。 2度目に負けたときに、おもわず「おいおい、がんばれ~!」と声をかけたら、Aちゃんはちょっと嬉しそうに列の後ろに行きました。 Aちゃんはこのじゃんけんがとても気に入ったようで、次に勝ってもBちゃんといっしょに何度も列に並びなおしました。 「え~何回目~!?」と聞くとAちゃんとBちゃんはどっと笑いました。 「じゃあね、ばいばい」とAちゃんにハイタッチを要求すると、ぴたっと手を付けて「ばいばい」と小さい声で言ってくれました。 このように、クラス全体の環境づくり関係づくりを試行錯誤していくうちに、Aちゃんと私との距離は徐々に縮まっていったように思います。 もちろん、反省すべき点もたくさんあります。 「一言話せるのだから、もう大丈夫なはず」と、緊張が高い場面で発話を強制してしまい、Aちゃんが泣いてしまったこともあります。 「話したいのに話せない」 自分の娘が場面緘黙だということが分かって、今ならAちゃんの気持ちがよく分かります。 次に「今の私なら、こんな対応や支援ができるかもしれない」と思うことを挙げてみたいと思います。 場面緘黙は、「本来、その子がもつ力を十分に発揮できない状態」です。 場面緘黙について知識を持った今ならば、本人の「困り感」にもっと気がついてあげられるのではないかと思います。 (2)家庭に子どもの「困り感」を伝える 家庭に、場面緘黙の疑いのあるお子さんの学校での様子をお伝えすると、子どもの問題に向き合おうとされるケースと「家では問題ないから」と問題を軽視されるケースがあります。 後者の場合、子どもの困り感に気が付けないまま放置してしまうことになりがち。 教師が子どもの困り感に気が付いているのだけれど、保護者は問題を感じておられない場合、家庭と学校の連携できず校内でのみ支援していくことになります。 しかし、有効な支援にはご家庭との協力は欠かせません。 かんもくネットの資料に、「場面緘黙児への対応と支援~保護者の皆さんへ~」というリーフレットがあります。 以下のリンク先からPDFをダウンロードして印刷もできます。 ・リーフレット『保護者のみなさんへ』(PDFは) ・リーフレット『学校・福祉・医療関係の皆さんへ』(PDFは) 教師から保護者に場面緘黙について伝えるとき、こういった具体的な資料をお渡しする方法もよいのではないかと思います。 (3)相談できる場所の紹介 保護者に相談できる場所を紹介する時は、教師も一緒に取り組んでいこうとする姿勢が大切です。 「家庭」「学校」「医療機関や相談機関」が連携できることが、ご家庭の安心に繋がり、有効な支援へとつながります。 できれば事前に、「場面緘黙」に関する情報や支援経験があるかということも確認できればと思います。 残念ながら、相談機関や医療機関においても、場面緘黙の知識や経験が少ないところもあるからです。 具体的に相談できる場所として、以下のようなところを保護者にお伝えできるでしょう。 (4)「家庭」「学校」「医療機関」「相談機関」との連携、支援計画 『場面緘黙児へ支援』という本では、カナダの場面緘黙支援プログラムについて詳しい説明があり、家族、クラス担任、学校運営者(校長)、専門家などで、「支援チーム」による対応が有効であることが書かれています。 しかし、日本の教育現場では、「支援チーム」を作ることは難しい現状があります。 保護者を通して「医療機関」「相談機関」から得た情報をもとに支援方法を考えたり、学校での様子を「医療機関」「相談機関」に伝えて支援方法についてのアドバイスをもらったりして、無理のない連携をとる方法が現実的ではないかと感じています。 実際のところ、クラス担任は教科指導や他の子どもへの対応など、大変多くの業務を抱えています。 特別な行事に対する準備や子どもの状態変化への対応は必要ですが、学期に一度など無理のない計画をたてて、継続しやすいシステムをつくっていくことが大切だと思います。 家庭、学校、医療現場、専門家のみなさんに場面緘黙を広く知っていただきたいという思いからです。 動画は毎年5月の「場面緘黙啓発月間」にあわせて、年に1本発表してきました。 2015年5月作成の最新のものが下記です。 動画「場面緘黙(かんもく)を知ってください3」(5分27秒) (動画サイト youtube は) この動画はナレーターを場面緘黙経験者のAIRIさん、BGMをAIRIさんの弟さん、そして、本連載の第3回4回を担当したはやしみこさんに、イラストのご協力いただきました。 たくさんの方に見ていただき、今も多くの方からコメントをいただいています。 この動画を学校で活用して、子どもの話せる場面を少しずつ広げることができたといううれしい報告もいただきました。 下記は、2013年と2014年に作成した啓発動画です。 動画「場面緘黙(かんもく)を知ってください」(5分30秒) (動画サイト youtube は) 動画「場面緘黙(かんもく)を知ってください2」(3分10秒) (動画サイト youtube は) ここ数年で場面緘黙がメディアに取り上げられることも多くなりました。 学会での発表やシンポジウムが開かれ、各地で当事者の会や親の会も生まれてきました。 まるで、たんぽぽの綿毛がゆっくりと空を飛び広がって各地に花を咲かせるように、今「場面緘黙」に関する理解と支援の輪がゆっくりと、しかし確実に広がっていることを感じています。 この連載が場面緘黙理解の「綿毛」の一つとして、読者の皆さんの心に届くこと、そして読者の方自身もその「綿毛」を飛ばしてくださる一人となってくださることを、心より願っております。 読者の皆さん、企画してくださった五藤さん、本当にありがとうございました。 McHolm ,Melanie K. Vanier , Charles E. ではなぜブレが生じてしまうのか?それは自分らしく生きていないからです。 というよりも、その前段階である自分らしさを模索できていないから、です。 生き辛さを抱えている人たちは、自分らしさを殺して社会適応を強いられるケースも少なくありません。 そうなれば、更に自分らしさが分からなくなっていきます。 そして、自分らしさを諦めてしまいます。 イイトコサガシ・ワークショップの中で自分らしさの話をすると、多くの参加者さんから同じ質問を受けます。 (支援者さんや親御さんからも、です) 「自分らしさってなんですか?」 やはりそうなのです。 自分らしさが大切という言葉はたくさん聞いていたし、知っているけれど、いざ「自分らしさで試してみましょう」と言われると、どうしてよいか分からなくなってしまうのです。 私はこう答えています。 (現時点では、です。 この先変わっていくと思われます) 「実は私もよく分かっていないのですよ。 だからこそ、これが自分らしさなのかな? それともこれかな? いやいや、こういう自分らしさが好きだなってどんどんと試しているんです。 自分らしさを目指して試行錯誤するからこそ、自分らしさを実感できるんじゃないでしょうか?」 自分らしさとは成りたい自分から始まります。 [成]りたい自分に成るために、[長]い時間をかけて色々と試行錯誤することを、イイトコサガシでは成長と呼んでいます。 みんなで一緒に相互成長を目指すワークショップ、それがイイトコサガシ・ワークショップです。 成りたい自分ってなんだろう? という風に想いを巡らし、好奇心を刺激し、大きな夢を描くからこそ、自分らしさが見えてくるのです。 みんなで一緒に相互成長するという目的を共有している仲間と、色々な試行錯誤を重ねていくからこそ、自分らしさが新しく生まれていくし、育っていくし、創られていくのです。 色々な人の自分らしさと、自分の目指している自分らしさが真剣に交流するからこそ、他の人を参考にすることができるようになるのです。 この過程を面倒くさい、煩わしい、うざったいと投げ出してしまうからこそ、色々なものがブレてしまうし、ブレやすくなってしまう。 そして、取ってつけたような価値観や言葉で、自分らしさを取り繕ってもだめなんです。 チャンスやピンチの時には素の自分が出ます、出てしまうんです。 他人はそれを判断基準にして人間関係を構築します。 だからこそ、常日頃から自分らしさを模索して、研鑽して、大胆に改変していく意識が必要となってくるのです。 だって、皆さんも口先だけの言葉と、生き方からの言葉の違いってなんとなく分かりますでしょ? 口先だけの言葉は、例えつじつまが合っていても、違和感が残るんです。 「この人、本気に思えないな」 「いざとなったら、手のひらを返すんじゃないか」 「だったら、なんでやらないんだろう?」 コミュニケーションの技術が完璧になっても、この違和感を消すことはできません。 だからまずは、自分らしさを模索して試行錯誤することから、たくさん試行錯誤することがスタートなのです。 最後にイイトコサガシ・ワークショップが目指している自分らしさの方向性を羅列しておきますので、ぜひとも参考にしてください。 本当はひとつひとつ解説していきたいのですが、それをしてしまうと皆さんの試行錯誤の妨げになってしまうかな、と。 なので色々な想像力を駆使して、自分らしさの成長に結び付けてみてください。 なくなられた方のご冥福と、まだ不自由な環境に過ごされている多数の方には、心よりお見舞い申し上げます。 当時、当メルマガでは、広島在住の臨床心理士による「mayaさんのスクールカウンセラー奮闘記」の連載がメイン記事でしたが、何かのお役に立つことができないかと考え、「災害時に役立つ情報サイト」の記事をまとめさせていただきました。 2011年3月18日号 (バックナンバーは) 次回のメルマガは、3月25日(金)です。 場面緘黙の連載が終わり、次号からは吃音(きつおん)への理解と支援をご紹介する予定です。

次の