あきない世傳金と銀 8 発売日。 あきない世傳 金と銀 : ふだん着日和

【2020年最新版】高田郁の新刊/新作最新情報【新刊予定も】|フィクションのるつぼ

あきない世傳金と銀 8 発売日

今回は『みをつくし料理帖』(全10巻 番外編を含めると11巻)から愛読している髙 田郁さんの新シリーズ『あきない世傳 金と銀』を。 4巻目となる先月発売された最新刊の『貫流篇』が凄い展開になっています! *以降あらすじ・ネタバレを含みます。 八代将軍・吉宗の治世。 華やかなりし元禄文化は遠く、享保の大飢饉で農村部は打撃を受け、米価が高騰、倹約令が出されるなどモノが売れない商人にとっては試練の時代の大坂が舞台です。 どこか今の時代を彷彿とさせます。 摂津国武庫郡・津門村で私塾を開く学者の娘として生まれた主人公の幸(さち)。 働き者だが女に学はいらないという母・房の目を盗んでは字を学び、七夕に知恵を授かりたいと願う、そんな妹を優しく見守り導いてくれる10歳上の兄・雅由と妹・結がいます。 しかし兄と父が相次いで亡くなり、9歳のとき一人大坂天満の呉服商・五鈴屋へ奉公に出ることに。 「商いとは、即ち詐り」との父の言葉が重くのしかかりますが、生きるための決意と、商いへの好奇心が幸を支えます。 奉公先での雇い入れは1人のはずが、手違いで幸のほか3人が集い、急遽入社試験が行われることに。 見事勝ち抜き晴れて五鈴屋に落ち着いた幸。 五鈴屋にはお家さんの富久(二代目徳兵衛の妻)と三兄弟の孫たちがいます。 四代目徳兵衛を継いだ阿呆ぼん(!)の長男・豊作、商才に長け仕事熱心だが情に欠ける次男の惣次、商売はからっきしだが心根の優しい、本の虫の三男坊・智蔵。 実質お店は、「五鈴屋の要石」といわれ人格者の番頭・治兵衛と惣次、富久で切り盛りされており、幸の聡明さを早くに見抜いた治兵衛が彼女の学ぶ意欲の手助けをします。 一巻の『源流篇』では、四代目に船場の中堅どころの小間物商・紅屋の末娘、菊栄の嫁入りと、幸との心の交流、智蔵が浮世草子の書き手になる決意をし家を出、四代目の放蕩による離縁までを、二巻『早瀬篇』では菊栄の去った五鈴屋・四代目の後添いに治兵衛の強い要望で若干14歳の幸が選ばれ、過労心労による卒中で治兵衛が倒れる中、幸への信頼を次第に深めるようになる富久、まだ幼い嫁に主が興味を持たないのを幸いと、商いの知識を貪欲に吸収し知恵を付けたいと精進を重ねる幸が美しく成長してゆく中、徳兵衛の不始末が原因で分家話が延期となっていた惣次に、大坂一の大店から婿養子の話が持ち込まれ、嫉妬から自暴自棄になった徳兵衛が乱暴を働き、新町廓からの帰りに酩酊状態で堤から石垣の下へ転落、帰らぬ人となります。 そして養子話を断り五代目を継いだ惣次の出した条件で再び幸が嫁に迎えられるまで。 三巻『奔流篇』で17歳の幸は名実ともに惣次の妻となり、新しい商いの方法に挑戦する惣次を支え、知恵を絞ります。 菊栄との再会、宣伝のため今でいうノベルティの開発や社員教育、果ては女性でも商いに携われるような道筋を整えられたら、との思いから新しいビジネスモデルの模索など、幸の頭は商いのことでいっぱいです。 そんな女房への愛しさ、恐れと戦き、嫉妬が交じる複雑な思いを抱く惣次が次第に功を焦りはじめ、「商いから情を一切抜いてしまったら先々行き詰まる」との富久の不安が的中、幸との会話からヒントを得て開拓した新規の商売相手に対する搾取と裏切りに対し、相手から「店主の器にあらず、店主がこの男で居る限り付き合いはお断り」と怒りの宣言をされてしまいます。 そこで放った幸の提案が相手に信頼と希望を甦らせ、才気と知恵、礼儀に情の備わった幸を「まこと店主の器」と言わしめます。 21歳になった幸。 四巻『貫流篇』では、五代目が出奔し行方を捜し続ける五鈴屋へ、家を出てから九年が経ち28歳となった三男の智蔵が惣次の隠居願いを携え訪れます。 五鈴屋を智蔵に託すというのです。 その後、呉服仲間にも惣次の隠居願いが届けられ、惣次の決意の固さを知り、五鈴屋の暖簾を守るために番頭の鉄助と幸は、度重なる心労で老いを加速させ、心臓が弱くなった富久の代わりに、智蔵に六代目を継いで貰えるよう尽力します。 しかし煮え切らない智蔵の態度に怒りの感情を募らせる幸の姿は、ついに智蔵から「翌日の四代目徳兵衛の月命日に決断する」との宣言を引き出します。 その晩、幸は富久から幸を養女にするとの決意を告げられます。 翌日、店を継ぐ覚悟のいでたちで現れた智蔵を見て、喜びに包まれる一同。 富久から幸を養女にしたいと聞いた智蔵は苦悩の末、驚きの決断をします。 なんと幸を智蔵の嫁にと望んだのです。 三兄弟に嫁ぐという前代未聞の成り行きに、さすがの呉服仲間も唖然とするも、九年の間に成長した智蔵の頼もしさに加え、桔梗屋という援軍を得て見事承認を勝ち取り、新しい門出を迎えます。 智蔵に亡き兄の面影を見ていた幸と、幸に淡い好意を抱いていた智蔵。 二人の祝言を見届けたのち、富久は亡くなります。 この巻で長い物語の第一章が終わったのかな、という印象です。 富久なき後、若い二人が周囲の人々と手を携えながら、どんな風に商ってゆくのか楽しみです。 この物語の楽しみの一つに、治兵衛の言葉があります。 二代目徳兵衛・萬作の口癖が「買うての幸い、売っての幸せ」と教えられ、「商いは川の流れに似ている」「天から与えられた美しい色を欲得づくで汚さんよう、精進してこその商い」「どないな時にかて、笑いなはれ。 笑うて勝ちに行きなはれ」「笑う門には福来る」これらの言葉がどれだけ幸を救い、奮い立たせてきたことでしょう。 ぜひ治兵衛語録を番外編で出版して欲しいです。 また富久の、奉公人への気遣いを忘れない細やかさ、優しさ。 離縁の後、実家の紅屋を商う菊栄との働く女同志の友情。 奥向きを仕切る女衆、お竹とお梅の温かさ。 そして幸を支えるものは、幼いころに郷里で兄と一緒に見た金と銀の美しい色をした光景でした。 夕陽の輝きが金、川面の煌びやかな色が銀。 川向うに見える無数に浮かび上がる綿の花。 生活の糧を得る綿作は、いうなれば天からの恩恵で、ひとびとの暮らしが金銀の情景に溶け込むのを胸に刻んだ幸。 何百年も前に読まれた詩が、海を越え、時を超えて読み継がれる。 ひとの思いを伝え残せる文字とは、何と素晴らしいものだろう、との幼いころの感動を胸に、学びへの尽きぬ興味とたゆまぬ努力を続ける幸に、郷里でも奉公先でも寄り添うような川の存在。 川の流れのように進む幸の一生。 強引な展開でなく自然に感情移入できるテンポが、長編シリーズの味わいです。 商うものは違えど、多くの人の手を経て創り出されるという点で共通する呉服と本。 本を売る商いに携わる者としての立場からこの物語を捉えたときに見えてくるのは、壮大な「商売往来」のようで身の引き締まる心持になります。 私はこの作品から「温故知新」と弊社の社訓「創造の中に利益あり」という言葉を思い浮かべました。 モノが売れない時代、知恵を武器に商い戦国時代を渡ってゆく武将の如き幸の、痛快なる見せ場が随所にあり、女名前禁止の大坂にあって、この先どんな勇姿を見せてくれるのだろうと思うと、楽しみでならないのです。

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高田郁の新刊発売日の一覧【ベルアラート】

あきない世傳金と銀 8 発売日

思いは通じ、江戸っ子たちの支持を集めて、五鈴屋は順調に商いを育てていくが…。 【「TRC MARC」の商品解説】 遠目には無地、近づけば小さな紋様が浮かび上がる「小紋染め」。 思いは通じ、江戸っ子たちの支持を集めて、五鈴屋は順調に商いを育てていく。 だが「禍福は糾える縄の如し」、思いがけない禍が江戸の街を、そして幸たちを襲う。 足掛け三年の「女名前」の猶予期限が迫る中、五鈴屋の主従は、この難局をどう乗り越えるのか。 投稿者: たあまる - 明るい場面で希望にあふれた終わり方だった前巻に続き、 順調なすべり出し。 しかし、世の中はいいことばかりは続かない。 疫病の流行によってあきないが振るわなくなるのは、 2020年の今に、タイムリー。 風評で売れなくなったそば屋に、力造とお才の夫婦がとる行動は、 実直で意志の強いこの二人らしいさわやかさだ。 あきないの道には才能を発揮し、手堅く進む幸だが、 人の心はむずかしい。 しかもそれが実の妹ならなおさら。 前巻と違って、この巻の終わりは衝撃。 いったいどうなるのか、半年も待てないぞ。 紙の本 幾多の困難を乗り越えてきた幸に、今度は妹・結が台風の目として迫る。 投稿者: ナミ - 幾多の困難を乗り越えてきた幸に、今度は妹・結が台風の目として迫る。 小紋染めの成功で基礎を確実にした五鈴屋江戸店。 前半は至って凡々とした流れだが、「衰退の兆しは、最盛の中に在る」の戒めにたがわず、邪まな好色漢「音羽屋」が暗雲のように登場してくる。 八代目候補の手代・賢輔に心を寄せる結の揺れ動くうぶな心に巧みに忍び寄る「音羽屋」の汚れた手。 魔手に搦めとられた台風の目「結」は果たしてどのような行動に出るのか。 まさにミステリー小説のような結末で、次回「9巻目」が待ち遠しい。 源流・早瀬・奔流・貫流・転流・本流・碧流と続き、そろそろ終わりが近づいたのではと懸念していたが、ここにきて「瀑布篇」という急転直下の展開。 まだまだ続きそうでちょっと安心。 にしても子供のよううぶな「結」の行く末が何とも心配になる。 打倒、「音羽屋」・・・・・・・。 投稿者: イシカミハサミ - 来なくてよかった結回。 うすうす気付いてはいたけれど、 フィーチャーされたら正式に嫌うしかない。 現代のまなざしから見ても言動がおこさま。 ましてや時代は江戸。 もとはといえば五鈴屋から見て結はいち奉公人の妹。 20を越えて年増、25で大年増の時代に、 27で独り身で、という完全なお荷物を 五鈴屋の面々が厄介扱いしないことがもう違和感。 現代劇で「もう16なんだからお婿さん探さないとね」というストーリーに 感情移入できますか?というお話。 散々甘やかされての今回のオチ。 しんどい。 今回1冊読めたのはすべて梅松さんのおかげです。 商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。 そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。 ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。 待望のシリーズ第七弾! 次はどんな難題が降りかかり、どんな風に切り抜けていくのか、毎回胸躍らせて愉しんでいる。 今回も、いままでにない企みに奔走し、「買うてのさいわい、売っての幸せ」を守り通して活路を見出す、幸と五鈴屋の面々の姿に胸打たれる。 ラストでは、思いがけない人との思いがけないつながりも明らかになり、思わず涙を誘われた。 さて次はどんなものを見せてくれるのか、愉しみなシリーズである。 期限付きの七代目の幸は、賢輔を八代目にと考えるが、、、 今日の東京を予言したかのような、麻疹騒ぎ。 商売がうまくいって喜んでいる時に、お上から上納金の要請。 幸の機転と店のものたちの頑張りで五十鈴屋は難題を乗り越えていく。 一方、思いもよらない形での惣次との再会や、思い通りにならない賢輔との仲に思い悩む結など、今後の展開に気になるところも。 安心して店を任せられる八代目も見つかり、賢輔を九代目にするという形で物語は落ち着くかに見えたが 両替商に見初められ後添いにと望まれた結が、何かとんでもないことをしてしまったところで次巻! いつものことながら待ちきれない.

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高田郁

あきない世傳金と銀 8 発売日

【 あきない世傳 金と銀 瀑布篇 】髙田郁著 2016年からの『あきない世傳シリーズ』も第8巻になりました。 今回もワクワクしながら一気読みでした。 摂津国、武庫群津門村出身の幸。 9歳の時に天満の五鈴屋へ奉公に行く。 番頭の治兵衛に天賦の才を見出された幸。 運命とはこれほどまでに過酷なものか… これでもか、これでもか、と苦難の連続をその知恵で乗り越えてきた幸。 8巻のラストもまた… 第9巻が待ち遠しすぎる! 髙田郁さんの本と出合ったのは2013年のこと 親友が「『みをつくし料理帖』はほんまにええから、読んでみて~!」と勧めてくれたのがきっかけでした。 最初に読んだのは『花散らしの雨』 みをつくし料理帖シリーズ第2弾でした。 バンコクの古本屋さんで手に入ったのが、第2弾だったので(笑) その本がとても良くて! すぐに紀伊国屋さんで第1弾の『八朔の雪』を購入。 それ以来、髙田郁さんの熱烈なファンです! 好きな作家さんはたくさんいますが、髙田さんは特別! 何が特別かと言うと、髙田さんの本は新刊で買う!と決めていること。 髙田さんへのささやかな応援です(笑) これまで読んだ髙田さんの本は みをつくし料理帖シリーズ 全10巻+特別巻 1.八朔の雪 2.花散らしの雲 3.想い雲 4.今朝の春 5.小夜しくれ 6.心星ひとつ 7.夏天の虹 8.残月 9.美雪晴れ 10.天の梯 11.花だより みをつくし料理帖特別巻 時代小説 12.銀二貫 13.あい 永遠にあり 14.出世花 15.蓮花の契り 出世花 唯一、時代小説ではない本 16.ふるさと銀河線 軌道春秋 髙田さん初のエッセイ集 17.晴れときどき涙雨 高田郁のできるまで あきない世傳 金と銀シリーズ 18.源流篇 19.早瀬篇 20.奔流篇 21.貫流篇 22.転流篇 23.本流篇 24.碧流篇 25.瀑布篇 これまで25冊読んだことになります。 既刊で手に入れていないのはレシピ本『みをつくし献立帖』だけ。 みをつくし料理帖にも、巻末にレシピがでていますが、これも手に入れなければ!! 髙田さんのエッセイ『晴れときどき高田郁のできるまで』を読んだのは『みをつくし料理帖シリーズ』を読んだ後でした。 こんな素敵な本を書かれる人だからと、髙田郁さんに対する勝手なイメージを膨らませていたのですが… このエッセイを読んで、とても強い人なのだということがひしひしと伝わってきました。 辛い経験、苦しい思いもたくさんされているのに、こんなに優しい文章が書ける人。 特に、交通事故に遭われてからの髙田さんを思うと、本当に素晴らしい人だと思いました。 と… 熱く語りすぎてしまいましたね… 例年、8月には新刊が発売されます。 首を長くして待ちます。

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